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【MLSアスレティックトレーナー:宮内 翔平さん インタビュー】”失敗の捉え方” 

フェイスブックにいきなり登場した、下記の動画。学生時代の苦楽を共にした友人の一人である彼の活躍を見て、、、というよりもむしろ、彼が異国の地で、周囲の人たちに必要とされ、そして、彼自身の人柄を認めて受け入れられていることに、嬉しさを感じました。と同時に、彼に色々と話を聞きたいな、と、数年ぶりにすぐさまコンタクトをとり、ぜひ、日本の若い人たちはもちろん、同業のトレーナー、トレーニングコーチの人たちに伝えてほしいとオファーをしました。

その彼は、メジャーリーグサッカー トロントFCで、アスレティックトレーナーとして活躍している、宮内 翔平 さんです。宮内さんの過去を振り返りながら、どのようにして、”現在”にたどり着いたのか?ということをお聞きしました。

(2021年7月10日に実施したオンラインセミナーでのインタビューを基に記事にしております)

目次

自分に自信がない… だからこそ、行動した

宮内さんとの出会いは、筑波大学大学院。当時は、修士課程、博士課程という感じに分かれていて、僕も、宮内さんも修士課程に所属していました。(厳密には、僕は、1年間、研究生だったので、宮内さんの学年は一つ下)僕たちは、筑波大学にあるトレーナーチーム(トレーニングクリニック:トレクリ)で活動していました。(現在は、形が変わっているようです。こちら

このチームで、僕たちは、約3年間、トレーナーとしての基礎を学びました。僕も宮内さんも、筑波大学に入学してから、トレーナーとしての基礎知識を学び始めたので、正直、このときは、「お荷物」的な存在でした。同期にも先輩にも、そして、後輩にも優秀な人材はたくさんいて、とにかく、追いつけ追い越せで、必死になって、学んでいた記憶があります(笑)

そして、今回のセミナーの中でも宮内さんは話されていましたが、こうした状況でもあったので、大学院を修了後、トレーナーとして、活動し、仕事にしていくには、「自信がない」状況であったのです。そういったこともあり、宮内さんは、海外留学の道を模索します。

多くの人たちは、この場合、アメリカが選択肢になります。しかし、僕らは、このトレーナーチームで、様々な知識やスキルを教授していただいて方が、カナダのアスレティックトレーナーの資格を取得されていたこともあり、カナダのATが身近な選択肢になっていました。そして、宮内さん自身は、その方の下について、アメリカンフットボールチームでアスレティックトレーナーを行なっていたこともあり、カナダへの留学が第一選択肢となったわけです。

宮内さんは、上記したように、「自信がない」ため、その自信を深めるために、カナダ留学という「行動」をとることを、決断します。

この「行動」の決断にあたり、当然、そのカナダATの先生にも相談し、「生半可な覚悟では難しい」ということを言われます。しかしながら、「自分が将来的にどうなりたいのか?(end in mind)ということを考えたときに、環境を変えることしか頭になかった」と本人がセミナーの中で仰ったように、「行動」することを決断されました。

上記のことから、僕自身が学ぶことができたのは、「最終ゴールを明確にすること」そして、「目標が定ったら、行動すること」ということなのだと思います。

僕も含め、多くの人が、この2つのことができていなかったり、ゴールを明確に設定できていても、失敗を恐れて、行動することをためらってしまうことがあると思います。

しかし、なぜ、宮内さんは、目標を定め、そこに向かって突き進むことができたのでしょうか?ここには、生きていく上で、重要なヒントがあるように感じます。

 

自分がコントロールできることに目を向ける

宮内さんは、海外留学への決断もそうですが、留学してからも、そして、現在、仕事においても、失敗を恐れずに行動し続けられています。こういった行動を取り続けることができる理由はどういったことにあるのでしょうか?

そのことについて本人は、「コントロールできないことや、過ぎてしまったことに留まっていても仕方がない」ということを考えるようにしているとのことでした。

つまり、「うまくいかないかもしれない、失敗するかもしれない」と行動制限をするよりも、「まずはやってみる」そして、それが例え、うまく行かなかったり、自分が望んでいる結果、成果に繋がらなかった場合、それらを受け入れて、次にどう行動するのか、レスポンスするのかを重視しているとのことでした。

この考えの背景には、カナダにおける、「失敗への寛容さ」が関与しているようで、日本との文化の違いのようなものがあるかもしれないとのことでした。

というのも、日本においては、失敗は未然に防ぐ、できるだけ避けるように、ということが多いように思います。そのため、失敗すると怒られる、失敗すると出世に響く、失敗は避けなくては、、、という風潮のように感じます。

一方で、カナダにおいては(少なくとも宮内さんの周りでは)、失敗という結果を踏まえて、そのあとどういう行動をとったのか? 問題解決に向けどういった行動をとることができているのか?を評価するようです。

カナダのようなことであれば、「まずはやってみる」という姿勢は崩すことはありません。やってみた結果を踏まえて、自分がどう考え、どうしていきたいのか?どうしていくのか?を明示するということが非常に重要なのだということでしょう。

こうした文化的な背景もあり、「失敗に対する捉え方」は、日本的なものよりもポジティブな印象です。失敗は誰にでもある。でも、失敗した後にどう行動するかは、人で違う。だからこそ、その後の行動をしっかりと評価する。ということでしょう。

この部分に関して、宮内さん自身、「トレーナーやトレーニングコーチこそ、この考えが重要」と話されます。というのも、「人の体に関わる以上、わからないことの方が圧倒的に多い」からなのです。

確かに、人体については、明らかになっていないことが非常に多く、エビデンスベースになるあまりに、自分の目の前で起きている現象に目を向けないことは良いことではありません。一定のエビデンス、理論、知識などはもちろん重要ですが、それらを踏まえて、自身の頭でしっかりと考え、今で出すことのできる最善の決断をしていくことが非常に重要ということでしょう。

現代社会において、特に日本社会において、この「決断」「行動」を先送りにする、人任せにする、といった風潮は非常に大きいように思います。会社組織においては特にそれが色濃くなります。

自分の意見をしっかりと持ち、そして、自分の意見を伝える努力をするということが、非常に重要な姿勢であり、それがやりづらい状況というのは、「失敗」に対する捉え方からきているように感じてしまいます。

 

自分の考えを相手にきちんと伝えること

よく日本の会議は、人数だけが多い、時間が長い、一言も発言しない人がいる、会議の目的が不明瞭、みたいなことが言われ、無駄が多いと揶揄されることが多いようです。

宮内さんも、立場上、チーム内で様々な部署と打ち合わせをすることが多いようですが、その際には、自分の考えを相手にきちんと伝えることを意識しているそうです。

僕たちの仕事は、選手の怪我などのネガティブなことを扱っていることが多いから、できるだけ、ポジティブに伝えるように心がけている」とのこと。

そして、相手(コーチや選手、そしてドクターやGMなど)にも、それぞれ、自分の職域における達成したい目的があるため、「相手の立場をしっかりと理解して話すようにしている」とのこと。

つまり、プロチームにおいて、トレーナーという部署と同じように、GMやコーチ、選手、ドクターにもそれぞれ目的を持っています。だからこそ、相手が何を考えているのかを話を聞きながら理解し、その上で、自分たちが達成したい目的を達成できるようにコミュニケーションを図っているというのです。

このことは、以前、僕がプロバスケットボールチームに所属していた際、試合でのハーフタイムでの指示で、コーチや選手からよく聞いていた「same page」という考え方と同じだと思います。

チームとしての方向性をしっかりと合わせて、前に進んでいくためにも、自分たちの考えや意見を、日頃から伝えておくことは非常に重要」だと、宮内さんは仰います。

そのためにも、「自分のことを話したり、家族のことを話したり、ということはよくやる」とのこと。そうやって、職場において、同僚との距離感を縮めるような関係を日々作りながら、仕事をしやすい状況を作っていっているとのことでした。

また、同僚との距離感を縮める活動して、非常に面白かった取り組みが、試合の当日に行う「Game Day Run」というもの。コーチングスタッフ、トレーナースタッフ、マネージメントスタッフ、ドクター、イクップメントスタッフなどで、5kmほどのランニングをして、その後、みんなでコーヒーなどを飲んで、たわいもない話をするというイベント。

このイベントを通じて、各カテゴリーの専門家たちが、専門分野以外のことにも興味を持ってもらったり、チーム、チームスタッフとして良いカルチャーを築いていくために行なっているとのことです。そうすることで、横の繋がりが生じて、”風通し”が良くなるとのことです。

そして、こうした活動は、結果的に、選手にも伝わり、スタッフの仲の良さが、チームカルチャーにも良い影響を与えてくれるそうです。非常に面白い取り組みであり、こうした取り組みは、ぜひ、チームスポーツをサポートしている人たちには行なってもらいたいことだなと感じます。

現場の人間関係における”フラットさ”を自然に築いていくためにも非常に重要な取り組みになるような印象を持たせるイベントであるように思います。

 

最後に

今回、久しぶりに宮内さんと話して、僕たち自身も様々な経験をしてきて、そのことを周囲に伝えていかなくてはいけない時期に来ていることを確認することができました。

僕自身、プロアスリートへのトレーニング指導を10年以上行っていますが、プロアスリートたちは、その人の知識やスキルだけを見て、信頼してくれる訳ではありません。

自分の大切な体を預けることができる人なのか?自分の大切な1年を預けることができる人なのか?そういったことを、1年1年が勝負のアスリートたちはジャッジしているのです。

しかし、こうしたことは、中々、表には見えてきづらいところではあります。そのため、何とか念願のプロチームで仕事を始めることができたのに、信頼を得ることができず、すぐにカットされてしまうといったことが生じているようにも思います。

知識やスキルを蓄積するのは、いうまでもなくもちろん重要ですが、それを誰から提供されるのか?というのは、さらに重要になるということです。

誰から?という点において、自分自身に矢印を向け、自分の人間的な成長を促していくことは非常に重要だと思いますし、その結果が、「人としての深み」へと繋がり、自分自身の言葉や行動が、相手にとって、意味のあるもの、価値のあるものになっていくのだと思います。

プロアスリート、特に、トップレベルのプロアスリートたちは、「鋭い観察力」のスペシャリストです。あなた自身がどういう言葉や態度で接しているのか?を鋭く感じ取ります。そういった振る舞いは、一朝一夕に手に入れることができるものではないからこそ、今、このタイミングから、自分自身の振る舞いを振り返り、人間的な成長を促していく必要があるのだと僕は思います。

そういったことを、今回のセミナーでの宮内さんの話から、改めて実感できたと共に、僕自身もさらに人間的な成長ができるように、もっともっと人生経験をしていこうと強く感じました。

 

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