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【トレーニングコーチ向け】フィジカルアセスメントは誰のためのもの?

トレーニングを行う際、最初にクライアントであるアスリートのトレーニング指導に関するリクエストを問診のような形で多くのトレーニングコーチの方が伺われると思います。

そして、その後、トレーニング指導に入る前に、体の状態を確認するために、アセスメントされる方が多いのではないでしょうか?今回は、実際に僕が行なっているアセスメントに関してお伝えいたします。あなた自身のトレーニング指導のヒントになれば幸いです。

目次

僕のアセスメントの変遷

これまで僕自身、様々なアセスメントを行なってきました。それこそ、大学院の修士論文を書く際には、全身の可動域測定や筋硬度測定、MMTや筋力測定などを経時的に測定していたりもしました。

また、前職時代には、体組成(皮脂厚計測)、ROM、MMT、そして、整形外科的テストに加えて、FMSを使用した簡易的なスクリーニングテストなども随時行なっていました。

そして、THE BASEでも最初は、そのような形でアセスメントを行なっていたのですが、だんだんとその時間をとること自体、少し勿体無く感じてきました。

というのも、まず、THE BASEのクライアントの多くがパフォーマンスアップを図りたいアスリートであるため、痛みや違和感に悩まされていない場合が多いということです。(怪我や痛みを伴う場合は、もちろんアセスメントを実施します。)

その状態で、フィジカルアセスメントに時間をかけても、あまり、アスリートにとってはメリットがないように感じてきました。(トレーニングコーチとしては、健常な時のフィジカルデータとして持っておくことの意味はもちろんあると思いますが…)

そのため、今では、従来行なっていたようなフルパッケージのアセスメントは実施しないようになり、非常に簡易的なアセスメントのみ行うようになりました。

今回は、そのアセスメント方法について記載していこうと思います。

 

タラが行なっている簡易的な3つのフィジカルアセスメント

THE BASEに来館されるアスリートで、基本的に痛みや違和感がなく、問題のある既往歴がないということを問診の中で評価した場合は、以下に紹介する【3つの簡易的なフィジカルアセスメント】のみ行います。フィジカルアセスメントと記載していますが、もはやスクリーニングレベルの簡単なものです。

3つのフィジカルアセスメント

#1:オーバーヘッド(OH)スクワット

#2:片脚立ち

#3:閉眼足踏み

基本的には、この3つだけです。ここである程度の体の状態を見積り、それを踏まえて、トレーニング指導を行う際に、細かな部分の修正をしながら、モビリティエクササイズを行ったり、ストレングストレーニングを行ったりするようにしています。

それぞれの項目で何を確認するのか?ということについて記載します。

#1:オーバーヘッド(OH)スクワット

 ・アンクルモビリティ

 ・ヒップモビリティ

 ・ショルダーモビリティ

OHスクワットを行えば、最低でもこれらについては簡易的に判断できます。FMSでもOHスクワットは実施されていますが、この辺りの項目が数秒以内にチェックできるのは時間効率的にも非常に良いですこの動作でのエラーがわかっていれば、いきなり、バックスクワットを処方することもないですよね。

#2:片脚立ち

片脚立ちは、ジュニアから高齢者まで満遍なく測定することのある項目であると思います。ここで僕は、片脚支持の際の重心位置を確認しています。

健常な人であれば、トレンデレンブルグ徴候やドゥシャンヌ徴候のような顕著な例はほとんど見ることはできません。しかしながら、この項目を行うことで、外側荷重になりやすいタイプなのか、逆に足部が過回内し、膝が内傾するような立ち方をするのか?などを簡易的に評価できます。

特に、アスリートの場合は、大腿部外側部や臀部の張りが顕著になっている人が多いので、外側荷重になり、膝が開くような、いわゆる【O脚:ガニ股】姿勢のようになる方が多かったりします。

そのようなアスリートの特徴を片脚立ちをすることで割と簡単に確認でき、その特徴がある人に対しては、モビリティエクササイズで処方すべきエクササイズが何か?などを確認することができたりします。

#3:閉眼足踏み

人は視覚情報に頼って、バランスを取ることが多いと思います。そのため、開眼足踏みだと何もエラーがないアスリートでも、閉眼にすることでエラーが生じやすくなります。

一番は、#2の例のように外側荷重のアスリートであれば、外側荷重になることで、膝が外を向いてしまったりします。また、このようなアスリートの多くが骨盤自体も大きく回旋していることが多いので、その場足踏みをしているにも関わらず、右へ、左へ移動してしまうことが多々あります。

この項目により、荷重位置を確認しつつ、どこかに癖やエラーが生じているのかを確認できます。これも、最大でも1分くらい続ければ、すぐに結果がでます。

上記、いずれの項目も、簡易的なアセスメントのため、測定する方が楽なのはもちろん、測定を受けるアスリート自身も待ち時間が短く、集中が続きやすいと僕は感じています。

 

フィジカルアセスメントは誰のためのものか?

これらの3つは、【できている or できていない】ということが、測定者であるトレーニングコーチがわかるだけでなく、クライアント本人が視覚的に気づきやすいので、体の状況を理解してもらいやすいと僕は考えています。

というのも、僕自身、長年、アスリートサポートをしてきて、アスリートと関われる時間は限られています。だからこそ、僕を含め、トレーニングコーチができることなんて、限られています。

そこで重要なのが、アスリート自身の【自覚】です。

アスリート自身が、自分の状況を自覚し、そして、それを改善することが、競技パフォーマンスに影響を与えることができるとわかれば、多くのアスリートは、そのための改善プログラムを実施してくれるはずです。

以前は、自分が知りたいことをアセスメントでチェックし、自分自身が解釈して、改善プログラムを作成すると言う感じで実施してきました。しかし、24時間、365日、選手を管理できないと言う前提においては、それよりもアスリート自身の気づきや自覚を促すことの方が効果が高いと考えるようになりました。

もちろん、研究機関などで、事細くフィジカルアセスメントを行い、客観的な指標に基づく評価をしてもらうことも非常に重要です。しかし、トレーニングジム内やチームトレーニングなど、日常の中での評価やアセスメントに関しては、できるだけ、簡便な指標を用いて、アスリート自身のストレスが少なく、かつ、アスリート自身が自身の【現状】を理解しやすい測定項目を実施していく方が良いのではないかと僕は考えています。

アセスメントは、他ならぬ、【アスリートのため】のものでなければいけないと僕は考えています。

トレーニング指導中も絶えず、アセスメントは繰り返している

僕は、簡易的なアセスメントを行うようになった他の理由として、【トレーニング指導中も絶えず、アセスメントは繰り返している】からです。

というのも、THE BASEでは、基本的なことしかトレーニングしないので、そのトレーニングが正確にできるためには、必要な動作パターンの構築が重要になります。

例えば、スクワットやデッドリフトの動きを行う際に、機能解剖学的に適切であるエクササイズフォームがきちんとできているか?もしくは、運動力学的に十分な力発揮ができているエクササイズフォームなのか?を確認します。そして、その動きができていなければ、それは、どこかの部分にエラーが生じている可能性を疑うことができます。

こうしたことをトレーニング中も繰り返しながら、エクササイズの結果を見ながら、その結果になる過程に対して、仮説を置きながら、【除外できない項目】に関しては、要注意ポイントとして、もっと細かな動きのチェックをしていく、ということを行っています。

これらは、何か、高価な測定器具を使用するということではなく、機能解剖学的な評価や運動力学的な評価の基礎的なことを頭に入れておき、その上で、動作エラーを修正していくものです。いわゆる、【coach’s eye】と呼ばれるものになります。

この【coach’s eye】は、数多くのアスリートへのトレーニング指導をおこなってきた経験の中で、その精度を高めてきたものです。

そして、この僕自身のトレーニングコーチとしての【coach’s eye】と、アスリート自身の【感覚】を確認しながら、微調整を繰り返しています

 

まとめ

今回は、タラが行なっている簡易的な3つのフィジカルアセスメントについてご紹介してきました。アセスメントについては、知らないよりは知っておいた方が良いと思います。これは、トレーニング指導と同じで、手数自体は多い方が良いと僕は考えています。

しかし、それを使うか使わないか?の判断は、相手であるアスリートに応じて変えた方が良いと僕は考えています。色々とあるけど、その中からやるとすればどれにする?と考えることができれば、測定項目だけが増えたり、エクササイズ数が増えたりすることを避けることができ、アスリートの負担も減らすことができるのではないかと思います。

・僕のアセスメントの変遷  

・タラが行なっている簡易的な3つのフィジカルアセスメント

・アセスメントは誰のためのものか?

・トレーニング指導中も絶えず、アセスメントは繰り返している

 

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