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【トレーニングコーチ必見】アスリートサポートに必要だけど、見落とされがちなこと

将来、アスリートのトレーニング指導したい!という方は大勢いらっしゃると思います。僕が関わっている学生さんや若いトレーナー、トレーニングコーチの方にもそういった方はたくさんいらっしゃます。

僕が関わる方たちには、伝えるようにしているのですが、アスリートサポートにおいて、重要だけど、割と見落とされやすいことがあります。あなたはお分かりでしょうか?今回は、そのことについて、少しお伝えしたいと思います。

トップアスリートは、「気づく」名人

多良さん、今日、何かいいことあったんですか?

トレーニングサポートの際、すぐに、選手から、こう言った声をかけられることは多々あります。(若い時は、特に、喜怒哀楽を割と正直に表してしまっていたこともあり、気付きやすかったかもしれないですが…。)

ここでお伝えしたいのは、アスリート、それもトップアスリートになればなるほど、「日常の変化」にすぐに「気づく」ということなのです。上記したような、僕個人の感情の揺らぎはもちろん、トレーニング道具が増えたり、模様替えで配置が変わったり、普段いない人がジムにいたりすると、すぐに気づいきます。

特に、日本国民なら誰でも知っている、あのメジャーリーガー投手は、他の誰よりも、そう言った変化に気づく名人でした(笑)

目配り、気配り、心配り

トップアスリートになればなるほど、いわゆる「一般的」なところから見れば、「変わっている」方は多かったです。だからこそ、トップまでいくことができたと思います。

そして、最初に記載したように、トレーニングコーチやトレーナーの方で、そう言ったトップアスリートのサポートをしたい!と思うのであれば、実は、この点をきちんと理解しておかないと、すぐに鼻っ柱を折られてしまうことでしょう。

それはなぜか?

トップになればなるほど、「わずかな変化に気づく」からです。シューズやバット、クラブの重さに数g単位で注文をつけるくらいの人たちだから、当然といえば当然です。

そして、それらと同じくらい、僕たち、トレーニングコーチ、トレーナーの「振る舞い」も見られているということなのです。

言葉遣い、身だしなみ、カウントの仕方、気遣いの仕方、他の選手や同僚とのコミュニケーションの取り方、などなど。

特に、トレーニングコーチ やトレーナー自身が、自分の都合で動いていたり、選手ごとに極端に接し方を変えていたりするような場合は、すぐに選手は気づいてしまいます

そんな些細なことに注意しなくても、知識やスキルさえあれば、アスリートサポートはできるだろ!という人もいるかもしれないです。でも、僕はあえて言います。

僕自身が10年以上、トップアスリートと呼ばれる選手たちのサポートをしてきて思うのは、知識、スキルはもちろん重要ですが、こうした「気配り、目配り、心配り」ができない人は、まず、トップアスリートたちに受け入れられることは難しいと思います。

この「気配り、目配り、心配り」といったセンスは一朝一夕に得ることができるものではありません。日々の積み重ねで、状況や人や物事をよく見ているか、見ていないかの問題だと思います。

センスを磨くということ

僕自身も、実際にトップアスリートをサポートするまでは、こういったセンスが重要なんて思いもしませんでした。しかし、チーム所属であれば別ですが、いわゆるトレーニングジムなどのチームとは違う施設で、アスリート自身が自身の身銭を切って投資をする形でアスリートサポート場合には、この辺りは本当にシビアにジャッジされるということを、前職のドームアスリートハウス自体に気づかせてもらい、そして学ぶことができました。

トレーニングセッションのセット間に、タオルを手渡す、飲み物を手渡す、ということはもちろん、レスト中に選手とおしゃべりに夢中になるのではなく、次のセットの準備を進める、エクササイズのカウントは相手の様子を見て、相手の気持ちと汲みながら行動する、などなど。上げればキリがなさそうですし、記載すれば、非常に些細なことが多いです。

相手がどうして欲しいのかを、自分自身がしっかりと感じ取り、それをしっかりと提供することは、アスリートサポートだけに限らず、社会においても非常に重要なセンスであると言えると思います。

しかし、トレーニングコーチやトレーナーは、その辺りのセンスをどこかに置き忘れてしまっている人も多く見受けられます。トレーニングコーチ、トレーナーである前に、一人の社会人であることを忘れてはいけないのだと思います。(ドームアスリートハウスではよく言われました)

そういった人間性を、トップアスリートは特に観察していて、都度、ジャッジしている、という事実を、ぜひ知っておいてもらいたいなと思います。

まとめ

トップアスリートのサポートをしたいと考えるあなたが、身につけておいた方が良いセンス

 ・目配り

 ・気配り

 ・心配り

これらのセンスを磨くためにも、日常生活から、自分の置かれている状況、人、物事をよく観察しながら、自分が今、何をすべきなのか? 相手は今、何を自分に求めているのか?などを考えることができるようにしていくと良いと、僕は考えます。

最後に

アスリートサポートに重要なセンスということで、記載してきましたが、僕自身が、現在、100点満点でできているとは思っていません。毎回のトレーニングサポートをしながら、「今日はうまく接することができなかったな」とか、「もう少し違う接し方があったな」など反省することもあります。

だからこそ、僕自身は、トレーニング方法に関する知識やスキル、そして、スポーツ科学に関する知識やスキルを身につけるのと同じくらい、「コーチング」「コミュニケーション」に関する知識やスキルが重要だと考えています。

どんな優れたトレーニング方法や最新のスポーツ科学も、それを実践する相手が、僕自身が伝える言葉を、きちんと受け取ってくれなければ、効果は半減すると思っているからです。

トレーニングコーチやトレーナーがきちんとフィロソフィを持つことは重要ですが、自分のフィロソフィの主張ばかりで、相手(アスリート)の声を全く聞かず、抑えつけてしまうことは、うまくいかなくなる可能性が多いのではないかと思います。

そんなことを考えつつ、僕はこれからも、アスリートサポートをしたい人たちのために、「コーチング」や「コミュニケーション」の重要性を伝えていきたいと思います。

 

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「コーチングについて考える  講師:多良 耕太郎」

 

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