僕は、この仕事を初めて、15年くらいになります。しかし、基本は【人見知り】人間です。そのため、新規クライアントをお迎えする場合や、新しい選手やチームとのファーストコンタクトは、毎回、内心、緊張しています(笑)
しかしながら、この職業を行う以上は、僕の不安や心配は、相手には、それ以上の不安や心配を与えてしまうことになるので、そのような様子を出すことのないように努めています。ということで、こんな僕はありますが、僕がどんなことを考えて、新規クライアントや、新加入選手や新規チームとのファーストコンタクトを実施してきたのか?ということについて、経験を交えてお伝えします。
この記事が少しでも、僕と同じような【実は】人見知りなトレーニングコーチの方の役に立つことができれば嬉しいです!!ぜひ、御覧ください!!
初めて接する相手に対して、どんな印象を持ってもらいたい??という質問
今回の記事は、月2回実施している、学生、若手向けのオンラインコミュニティでの参加者からの上記の質問がきっかけです。(オンラインコミュニティの詳細はこちら)
確かに、学生チームにおいて、今は新年度。新生活を開始し、そして、新しい環境で活動を行っていく新入生にとっては、監督、コーチとはもちろん、トレーニングコーチとのコミュニケーションでもきっと多くのストレスを抱える可能性があるはずです。そのような時期に、どういった態度、姿勢で、新入生とコミュニケーションを図るのかで、新入生の自分自身への印象も大きく変わってくると思います。
僕自身も、上記のようなケースもですし、今の仕事においても、初対面のクライアント様の対応をすることは普通にあります。そのため、今回は、この質問に対して、僕自身の経験を踏まえて、コミュニティ内で僕が共有したこと、また、コミュニティの参加者から出た意見なども踏まえて、記載していこうと思います。
人は見た目が9割…!?
「第一印象は、3-5秒で決まる」、「人は見た目が9割」というようなことはよく言われます。このように言われるのには、どうやら根拠があるようで、この科学的背景には、【メラビアンの法則】というものがベースになっているようです。
【メラビアンの法則】では、「コミニュケーションを取る際に影響する言語情報、聴覚情報、視覚情報の割合が、言語:7%、聴覚:38%、視覚:55%である」と示しています。(こちら)そのため、言語コミュニケーション(言語):7%に対して、非言語コミュニケーション(聴覚+視覚)の割合が、93%となり、結果として、「人は見た目が9割」といったことが言われているようです。また、これらの結果から、「第一印象は、3-5秒で決まる」と結論づけているようです。
細かなことは置いておいて、第一印象における視覚・聴覚情報という非言語コミュニケーションは非常に重要な要素であることは理解できます。つまり、上記した、【初めて接する相手】に対しても、この原則をきちんと抑えておくことは、何にせよ、重要なことであるということを理解しておく必要があると僕は思います。
接客業であるからこその身だしなみの大切さ
僕は、前職のドームアスリートハウスに入社する前の会社では、【坊主、ひげ】という出で立ちでした。単純に「ヘアカット代を浮かすための坊主。そして、不精によるひげ。」だったわけです。当時の写真を掲載しますが、やはり、第一印象は良くないですよね(笑)
ドームアスリートハウスに入社してからは、より【身だしなみ】について指導を受けました。当時はこの辺りの細かなところを注意してくださったので、10数年たって、個人で接客業をやるようになってから、改めて重要さを感じています。そして、当時、注意してくださった会社幹部の方には今でも感謝しています。
これは僕の性格的な問題ですが、【身だしなみ】にあまり気をつけて生きてきませんでした。別に、自分がそれでいいんだから、人は関係ないでしょ?という感じです。しかし、僕の仕事は、人からの信頼、信用が第一の仕事です。相手側の立場にたてば、こ汚い容姿の人よりも、小綺麗にしている容姿の人の方が、残念ながら印象は良いでしょう。
伸び切った髪、ひげ、ヨレヨレのTシャツ、汚い靴、キツイ香水の匂い、などなど、相手側の立場になり、考えてみることができれば、どうすればよいか?ということが理解できると思います。
【人は中身】だからこそ、中身で勝負するためにも、【入り口】で、多くの人にビハインドをとってしまっている僕にとっては、【せめて、小綺麗にすること】で、いわゆる容姿端麗な人たちとの差をちょっとでも少なくできるのではと思っています。
トレーニングコーチとしての身体つきの大切さ
▲写真:2010年入社当時の多良 (DNS zone(こちら)から転載)
次は、トレーニングコーチという視点で考えてみます。ここでも「見た目」は重要です。
これも、ドームアスリートハウス入社時のエピソードですが、社内で、「ドームコンバイン」というNFLコンバインにインスパイアを受けたイベントが開催されました。いわゆる体力測定のようなものですが、その中に、「ベンチプレス」がありました。
このベンチプレスは、60kgの重さを、決められたフォームで、何回挙上できるか?という極めてシンプルなもの。当時のドーム社には、一般社員にも、現役アスリートさながらにトレーニングを継続している方が多く、【屈強な人】の集まりでした。多くの人が、この「ベンチプレス」種目において、20回近くの記録を出しており、上位者は30回オーバーなどの方もいらっしゃました。
そんな中、アスリートのトレーニング指導をするという肩書きの僕が、どれほどのものか、割と注目される中、僕が叩き出した記録は、【7回】・・・、たったの7回でした…。
「えっ?こんなやつがアスリートのトレーニング指導やるの?」的な言葉にならない空気感をヒシヒシと感じ、本当に情けない思いをしたのを、今でも鮮明に覚えています。当時の僕は、大学院を修了し、【知識偏重】していたのです。「トレーニングなんて、デモの数回ができれば、問題ないでしょ?」みたいな風に考えていて、自分のトレーニングなんてほとんどせず、毎日文献とにらめっこしていました苦笑
実は、入社時、ドーム社の安田社長との面接で、「お前、その体でトップアスリートのトレーニング指導なんてできないぞ。カズコーチ(友岡さん)、見てみろよ。誰よりも良い体して、誰よりも動けるぞ」と指摘されていました。このことを、改めて、実感した、僕にとって、ターニングポイントになった一件でした。
当時、75kg前後しかなく、トレーニングもほとんど自分ではやっていなかった僕は、この日をきっかけに、【トレーニングコーチは実践者でなくてはいけない】ということを悟らされました。
実践者であることの重要性
上記の一件があった2010年から、時は経ち、僕は、沖縄に異動し、プロバスケットボールチームのトレーニングサポートを担うことになりました。バスケットチームのトレーニングサポートを行うことも初めてでしたし、外国籍選手のトレーニングサポートを行うことも、このときが初めてでした。
そのため、加入した2015年から、日本人選手、外国籍選手、全員にヒアリングをしてからトレーニングを行っていました。なぜなら、外国籍選手に限らず、日本人選手も、これまで自分自身が行ってきたトレーニング方法などがあり、新加入したチームで、これまでのやり方を否定されたり、新しいやり方を無理矢理にインストールされると、不満が募る可能性があるためです。
そして、2017年シーズンスタート時にも例年同様、新加入の外国籍選手にヒアリングをしていたときです。通訳を介して、「僕はこういう感じでトレーニングを行っていくけど、もし、リクエストがあったらいつでも言ってほしい」と伝えました。すると、その外国籍選手が、「全部、お前の作成するトレーニングプログラム通りにやるよ!お前の腕を見えれば、お前がどういうトレーニングコーチかわかるからね。」と言ってくれました。
2017年以前の外国籍選手(もちろん、日本人選手も)たちも、もちろん、僕が提供するトレーニングプログラムに対して、文句も言わずに、真摯に向き合い実施してくれたのですが、この2017年の新加入選手の言葉は、かなり直接的な言葉で、僕の記憶に大きく刻まれました。
このことをきっかけに、改めて、【トレーニングコーチは実践者でなくてはいけない】ということを痛感しましたし、継続していき、自分の体を変えることで、初対面の選手とも、信頼関係を築いていくきっかけを与えてくれることを理解することができました。
上記してきたことをきっかけに、僕は、接客業としても、トレーニングコーチとしても、自分の見た目(身だしなみ、身体つき)を整えておくことは、この仕事を行っていく上では、必要不可欠な要素であると、強く実感しています。その上で、自分の言葉を聞いてもらえるスタートラインに立つことができ、そして、そこから相手との言語でのコミュニケーションを始めることができるのだと思います。
相手の悩みや課題を解決できるかどうか?
トレーニングジムであろうと、チームであろうと、僕たちトレーニングコーチが仕事をするためには相手がいます。その相手は、身体的な悩みや課題を持っており、その悩みや課題に対して、ウェイトトレーニングなどの方法を用いて解決していくのが仕事だと言えるでしょう。
そして、初対面の相手に対して重要なことは、【相手の悩みや課題に対して、自分自身がどのように解決できるのか?ということを明示することにある】と、僕は考えています。
相手の課題を正確に捉え、その上で、解決策を明示できることで、相手にとって、「この人なら…」という期待感を持ってもらえるのだと思います。そのため、相手の課題を正確に捉えることのできる【読解力】を持つことは極めて重要になるでしょう。そして、その課題に対して明示できる解決策を豊富に取り揃えておくことは重要になってくると思います。
しかし、ここで気をつけないといけないことは、相手が自分の悩みや課題は、信頼できる人にしか言わないという前提があるということです。だからこそ、上記した【見た目】の部分でのジャッジを通過できなければ、いくら、【読解力】や【解決策】の提示に長けていても、そこまでたどり着けないということなのです。
クライアントの課題解決のための解決策を、セミナーや書籍などでも学び、インプットすることは重要ですが、その前段階にもきちんと目を向けることができなければ、それは【宝の持ち腐れ】になってしまう、ということをきちんと理解しておく必要があると思います。
まとめ
今回は、【初めて接する相手に対して、どんな印象を持ってもらいたい??】というオンラインコミュニティであった質問に対して、僕自身の経験を踏まえて、僕が考えれていることを記載してきました。ぜひ、少しでも参考にして頂き、初対面の相手とのコミュニケーションがうまく図れることを期待しています。
① 人は見た目が9割…
ー 接客業であるからこその身だしなみの大切さ
ー トレーニングコーチとしての身体つきの大切さ
ー 実践者であることの重要性
② 相手の悩みや課題を解決できるかどうか?
最後に
僕も、学校を出たばかりのころは、ちょっとカッコつけたい気持ちもあったり、スカしたい気持ちもあったなと、今振り返ると思います。でも、そういう表面的なものは、プロアスリートには見抜かれてしまうなと、今は思います。(お金を支払いサービスを受けてくださる、お客様も同じです。)
この辺のバランス感覚が中々とれないのも、「若さ」ではあると思いますが、結局は【相手】を一番い考えれるかどうかなのかなと思います。僕の仕事は、人が相手であり、アスリートが相手なので、その【相手】の方を向いて、仕事をしていかなくてはいけないなと、改めて思います。
ということで、新年度になり、新社会人になったトレーニングコーチの方は、ぜひ、参考にして頂き、ご自身の仕事に役立ててもらえるといいなと思います。また、新社会人、新入生を迎えることになるトレーニングコーチの方たちも、相手と効果的なコミュニケーションを図るためにも、ぜひ、頭の片隅おいてもらえるといいなと思います。
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