「相手の立場になって考えよう!」と言うことは、仕事においても、プライベートにおいても非常に重要!ということはご存知の方は多いと思います。
僕の職業である、トレーニングコーチという仕事においても、相手の立場に立って仕事をする、ということが重要ということは、過去のブログでもお伝えしてきました。今日は、さらに細かい話として、組織(=チーム)に雇われる、ということを仮定した際に考えておくとよいことについて記載していきます。
あくまでも僕の経験に基づく話ではありますが、頭に入れておくことで、もしかしたら、トレーニングコーチとしての仕事へのアプローチが変わるかもしれません。ぜひ、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
相手の立場になって考えることは重要
過去のブログにおいて、人に対してのサービスを行う以上は、相手の立場を考えて仕事をすべき!ということを、僕は主張してきました。やはり、このことはクライアントワークである、トレーニングコーチという仕事においては、必須の条件であると、僕は考えています。
しかしながら、トレーニングコーチという専門職においては、ときに、【自分の主張】をし過ぎてしまうことも、 僕の経験上多いように感じます。その結果、組織(=チーム)において、うまくいかないこともあるように感じます。もちろん、専門職の意見として、組織(=チーム)において、きちんと【自分の主張】を伝えることも重要な要素ですが、その際に、少し引いて【相手の立場になって考えること】も重要であると僕は考えています。
スポーツチームにおいて、トレーニングコーチとして気をつけるべきこと
組織(=チーム)に属している場合には、少し引いて、【相手の立場になって考えること】も重要と、前述しました。これはどういったことを意味するのか?ということについて、少し考えていきます。
例えば、スポーツチームにおいて、トレーニングコーチという仕事を担った場合、チームから求められる役割が必ずあるはずです。怪我を予防してほしい、とか、筋力強化をして体を強くしてほしい、とか、いったものです。
そのチームからのリクエストに対して、専門職として、さまざまな手法を用いて解決しようとするわけです。しかし、このリクエストの読み取り方を間違えてしまうと、そこで相手(=チーム)とのギャップが生まれてしまいます。これが、スポーツチームにおいて、トレーニングコーチとしての仕事がうまくいかなくなる一番の理由だと、僕は考えています。
スポーツチームにおける大きな目的の一つは、「勝利」です。「勝利」を手にする手段には、練習を含め、様々なものがあります。「勝利」のための手段の一つが、僕らの専門分野である「トレーニング」に過ぎません。「トレーニング」は数ある「勝利」を手にするための手段の一つでしかないので、「トレーニング」だけでは解決できません。しかし、ここでミスが起きやすいのは、トレーニング指導の専門職として、「トレーニング」だけで解決しようとすることにこだわってしまうことが多い、僕は過去の経験からも感じています。
これは、トレーニングコーチに限らず、多くの専門家と言われる人が陥りやすい思考のように感じます。解決策は、【それだけ】ではなく、【それも含む】程度に考えることが重要だと、僕は考えています。
【それだけ】という思考に陥ると、それ以外の可能性を除外してしまいます。すると、瞬く間に、視野が狭なくなり、本来見るべきものが見えなくなる可能性が非常に大きいのではないでしょうか?このような思考の制限が生じないようにするためにも、【否定できない要因】は必ず頭の片隅の残しておく必要があると僕は考えています。
相手は、100%を求めていないかもしれない
トレーニング指導の専門家として、その知識やスキルをフル活用して、相手の課題を解決していくことは非常に重要です。しかし、相手はその課題を、その知識やスキルを本当に解決してほしい、と思っているのでしょうか?
この部分が、上記した双方での受け取り方の【ギャップ】に繋がる、と僕は考えています。
例えば、好きな人がいて、その人に、自分の愛を一生懸命伝えたとしても、相手がそれを欲していなければ、ただのありがた迷惑です。それ以上に過度の愛を注ごうとすれば、歪んだ愛になり、ストーカーと化してしまうでしょう。
このように恋愛に例えると、それは違うな、とすぐに感じることができるはずです。しかし、我々、専門職は、仕事になると、このような【過度の愛】を注いでしまっていることはないでしょうか?自分は良かれと思って行っていることが、相手にとっては、【過度の愛】となり、ありがた迷惑になっているの可能性だってあるわけです。
このようなエラーは、【相手の立場になって考えること】ができれば生じることはないのですが、それができないと生じると、僕は考えています。
トレーニングコーチとしてチームスポーツに関わる場合も同じです。選手をはじめ、コーチングスタッフは競技に対する専門性が高くても、トレーニングへの専門性が高くないことの方がほとんどです。そのような人たちに対して、あなた自身が持つ、【100%のモノ】を提供しようとしても、相手にとっては、【過度の愛】に感じてしまうわけです。
【過度の愛】を注がれると重く感じるように、あなた自身のトレーニングコーチとしての優れた知識やスキルすらも重く感じてしまい、その言葉に耳を貸すことさえも嫌な気持ちになってしまうでしよう。そうなると、結局、そこでミスコミュニケーションが生じてしまうというわけです。
このような例は、結構、スポーツ現場で生じてしまっていると僕は感じています。同業者から見ると、知識やスキルに長けていて能力が高い人材であるにも関わらず、スポーツ現場において、選手やコーチングスタッフとは上手くいかない、ということは多々あるのではないでしょうか。。
こうしたミスコミュニケーションを避けるためには、あなた自身が、全員が全員、あなたの知識やスキルを100%求めている訳ではないということを、理解することが大切だと、僕は考えています。
最初から相思相愛であれば、問題ないのですが、多くの場合、トレーニング指導は、片思いから始まります。だからこそ、相手のことを考えて、じっくり、ゆっくり、愛を育んでいく方が成就しやすいのではないでしょうか?
トレーニング指導で重要なことは必要性を説くこと
トレーニング指導は多くの場合、片思いから始まります。だからこそ、じっくりと愛を育んでいき、徐々に、相手から欲してもらえるようにしていく必要があると思います。
ある有名な映画のセリフに、「俺にこのペンを売ってみろ!」というものがあります。これは、相手に「必要性を説く」ことの重要性を端的に表現しているシーンです。
トレーニング指導も同じです。トレーニング方法や手法を相手に伝えるのではなく、【トレーニングそのものの必要性を説く】、ということがまず重要なのです。これをまず最初に行わないといけないのですが、どうしても専門職であるが故に、そこを伝えきれないまま、方法を提供することに走ることが多いように僕は感じます。
これは、選手はもちろん、コーチングスタッフに対しても同じです。これを繰り返し伝えていくことで、徐々に相手のトレーニングの愛に変化が現れてきます。その変化をつぶさに観察していけば、「ここぞ!」というタイミングが訪れます。そのタイミングで、一気に、あなたが持つ100%の知識やスキルを提供するのです。そのタイミングが来るまでは、じっくりと待つ!、これしかありません。
このタイミングさえ、間違わなければ、相手は必ずあなたの言葉に耳を傾けます。トレーニングの方法や手法に関係なく、【あなた】という存在、そのものを信じてくれます。あなたのことを信じてくれれば、トレーニング効果はエビデンス以上のものが期待できるかもしれません。
この部分こそが、トレーニング指導の醍醐味です。つまり、【art of coaching】と呼ばれる部分だと僕は考えています。
まとめ
今回は、組織(=チーム)に雇われたときに、【相手の立場】で考えることの必要性について、僕が考えていることを記載してきました。ぜひ、少しでも参考にして頂き、組織(=チーム)から求められる人材になるきっかけにしてもらえると嬉しいです。
ー 相手の立場になって考えることは重要
ー スポーツチームにおいて、トレーニングコーチとして気をつけるべきこと
ー 相手は、100%を求めていないかもしれない
ー トレーニング指導で重要なことは必要性を説くこと
最後に
恋愛に駆け引きがあるように、トレーニングコーチの仕事においても、もちろん駆け引きはあると思います。押してばっかりでもダメですし、引いてばかりでもダメです。この辺りの良い塩梅を敏感に感じ取り、相手に必要性を説くことができるかどうかが、仕事をしていく上では、ものすごく大事なことであると、僕は考えています。
必要性を説く、ということは、いわば、下ごしらえの時間です。大味になるか、下味をしっかりととった深みのあるものにするかは、あなた自身の選択です。僕は、相手に深みを感じてほしい!と思ってトレーニング指導をしているので、この下ごしらえの時間をかなり重視しています(笑)
あなた自身が、相手にどのように、自分自身を味わってほしいと思っているかで、この辺りは変わってくると思います。ぜひ、相手の立場になって、あなた自身のトレーニング指導、コーチングというものを考えてみるきっかけにしてくださいね。
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