トレーニングテンプレートプレゼント中!

チーム現場で即戦力になるために|若手トレーニング指導者が知っておくべき7つの役割

「スポーツ現場で選手を支えたい」「プロスポーツ現場でS&Cを担当したい」——そんな思いを持つ若手トレーニング指導者に向けて、実際のトレーニング指導者(S&Cコーチ)の業務を7つの観点から紹介します。スポーツ現場で活躍するために必要な視点やスキルを、実例とともにお伝えします。

【1】ウエイトトレーニング指導とプログラム作成

チームスポーツ現場でのトレーニング指導者の主な役割は、やはり、ウエイトトレーニング指導です。トレーニングと呼ばれるものはたくさんありますが、アスリートの目的(競技力向上や怪我の予防)に対応するため、筋力強化や爆発的パワー向上など体力要素の向上のためには、ウエイトトレーニングという手段を活用した方が色々な観点からも効果的であると僕は考えています。

選手個々の特性や目標に合わせたトレーニングプログラムを作成し、効果的、かつ、安全にトレーニング実施できるように、実践指導を行なっていきます。プロスポーツ現場においては、選手たちが、我々、トレーニング指導者の実力を試す場合もあるので、適切なデモを実践できることは重要です。そのため、ぜひ、トレーニング指導者自身も、実践者として、日々の鍛錬を怠らないようにする必要があると僕は考えています。

2】ウエイトトレーニング指導以外のトレーニング指導

スポーツにおいては、筋力強化や爆発的パワーなどの体力要素をアップするだけではなく、トレーニング効果の転移を適切に行うために、ムーブメントトレーニングを実践することが重要です。

ムーブメントトレーニングは、走る、止まる、方向転換をするなど、動作テクニックの向上を目的としています。ウエイトトレーニングでベースとなる体力要素の向上を図ることができたら、それらをスポーツの動きに効果的に転移させていくために、活用します。

その他、スポーツによっては、長時間動き続けることを求められることもあるために、持久力トレーニングが必要になります。そのために、向上させたい体力に応じて、適切な運動強度や負荷を設定して、効果的に心肺機能を向上させていきます。

より効果的に、かつ、怪我なく実施するためにも、ウエイトトレーニング同様、綿密なトレーニング計画が必要となります。

【3】 練習前・試合前のウォーミングアップ

練習や試合前のウォーミングアップを担当し、練習や試合に向けて、選手の身体的なコンディションを最適化していきます。適切に実施することで、怪我の発生リスクを軽減させ、シーズン中の怪我で離脱を少なくしていく重要な役割です。

また、身体面だけでなく、声や身振りなどを上手に活用することで、選手、チームの士気を上げ、より良い状態で、練習や試合に入ることができるようにすることで、精神的なフォローアップが実施できるようにすることも重要な側面です。特に、シーズンスポーツになると、勝敗がつくので、連敗している場合など、ある意味、空気を読まずに、選手、チームをモチベートするような対応を心がけることで、よりポジティブな方向へと導いていく必要もあります。

毎日行うウォームアップからも、選手やチームの様子(動きや表情、仕草など)をしっかりと観察し、適切なコーチングやキューイングを与え、リスクを未然に防いでいく必要があります。「毎日の同じこと」と、ルーティンワークになると、重要な【観察】を怠りやすくなるので注意が必要です。

4】怪我から復帰する選手のリ・コンディショニング

怪我から復帰する選手のリハビリは、フィジオセラピストやアスレティックトレーナーが実施します。しかし、患部以外の元気な部分の機能はできるだけ低下させないようにしていく必要あります。そのため、機能が低下していない部分に関しては、怪我で離脱中も負荷を与え続け、復帰時の極端な体力低下を防いでいきます(リ・コンディショニング)。

怪我で練習が十分にできない分、この期間に選手と相談し、ウィークポイントに関して時間をかけて取り組んだり、怪我によりネガティブになりがちな思考を、少しでもポジティブな思考に方向づけしながら、怪我前よりも、一つでも武器や自信を持って、復帰できるようにしていくことは重要です。もちろん、選手と、この辺りはコミュニケーションは取りますが、選手のためにも、過保護になり過ぎず、できることはしっかりとやる!という姿勢でサポートしていくことが、復帰後の再受傷を減らすことにも繋がります。選手から、顔を見るのも嫌だ!と言われるくらい、毎日コミュニケーションを図っていきましょう!

【5】トレーニング計画の立案と体力測定

年間を通じたトレーニング計画を策定し、定期的に体力測定を行って選手、もしくはチームの進捗を評価します。これにより、トレーニング内容の調整や効果測定を行います。(プログラムデザイン)このプログラムデザインが、トレーニング指導者の大きな役割になります。

シーズンを通じて、選手の怪我の発生リスクを最小限に留めつつ、体力低下を防ぎながらシーズンを進めていくために、適切な負荷をかけ続けていくことが重要です。選手、チームの状況を把握しながら、良い塩梅で微調整していくことが、トレーニング指導者の技になります。

【6】チームスタッフとの連携とミーティング

監督や他のコーチと練習計画や内容について話し合い、選手のパフォーマンス向上に向けた戦略を共有します。この部分は非常に重要で、コーチングスタッフとのコミュニケーション不足がある場合、チームの目標を達成するのは難しいでしょう。

プロチームの最優先事項は、勝利です。その勝利のために、どの程度の練習やトレーニングが必要で、怪我をしないようにするために、どの程度の休養が必要なのか?なども綿密な話し合いから、明確にしていくことが重要です。そのためにも、特にコーチングスタッフとは信頼関係を日々のコミュニケーションを通じて、より良くしていくことが重要です。

その他、メディカルスタッフや管理栄養士など、選手サポートを行うスタッフとも同様にコミュニケーションが必要です。また、遠征先などでのトレーニング環境の手配や、移動による選手のストレスを軽減していくためにも、マネージャーともしっかりとコミュニケーションを図っていくことが重要です。

こうした密なコミュニケーションを図っていくためにも、日々の業務上での会話はできるだけ実施した方が良いと僕は考えています。お互いの言い分がうまく伝わらず、話す機会が減るとさらに状況は悪化します。まずは、相手の言い分を聞く、という姿勢で、その上で、自分の意見も伝えていく、といったコミュニケーションスキルも非常に重要だと考えます。

【7】選手とのコミュニケーション

日常的な会話やフィードバックを通じて、選手の状態やニーズを把握し、適切なサポートを提供します。特に、僕は、個別にトレーニング対応する際や、個別での個人練習などの時間をうまく活用しながら、選手とのコミュニケーションを図っています。

選手の誰もが試合に出て、活躍したい!と思っているからこそ、どの選手にも同じようにサポートをする必要があります。しかしながら、プロチームは、勝つための組織なので、馴れ合いになるような関わり合いを行う必要はないと僕は思っています。

あくまでもチームのフィロソフィー、目標に沿った接し方を行いつつ、より成長をしなくてはいけない選手には気づきを与えることができるような距離感を保ちながら、選手とコーチとしての役割をしっかりと果たしていく必要があると考えています。

まとめ

トレーニング指導者としてスポーツ現場で選手を支えるためには、ウエイトトレーニング指導のスキルだけでなく、選手とのコミュニケーション、チームスタッフとの連携、リ・コンディショニング、プログラムデザインなど、多岐にわたる役割を担うことになります。

例えば、シーズン中に主力選手が怪我から復帰する場面では、「ただ体力を戻す」だけでなく、「怪我前よりも成長した姿で復帰させる」ようなアプローチが求められます。そのためには、トレーニング指導やプログラム作成の専門性はもちろん、選手に寄り添う人間性や観察力、さらにはチームスタッフとの円滑なコミュニケーションが不可欠です。

スポーツ現場では想定外の出来事が日々起こります。しかし、そうした不確実性に対応できる“思考力”と“行動力”を兼ね備えたトレーニング指導者こそが、選手やスタッフからも信頼され、結果を残せる存在になっていくと僕は考えています。

「プロスポーツ現場で活躍したい」「選手の力になりたい」という思いがあるなら、まずは目の前の人と真摯に、誠実に、向き合うこと。スポーツ現場で、小さな失敗を繰り返しながら、経験値を上げ、自らの価値を高め続けていきましょう。

【毎月3名限定 無料個別相談】

このブログをご覧の方へ、毎月3名様限定で無料個別相談を受け付けます。

ご相談内容は、プロスポーツ現場で働きたい方がご自身のキャリアデザインなどについて気になる点についての内容に限定させていただきます。ご希望の方は、下記のURLをクリックして必要事項をご入力ください!

https://my47p.com/p/r/kFj8ZW6j

希望月に受付ができない場合は、翌月にスケジュールを調整し対応いたします。相談時間は30〜60分、オンラインにて実施いたします。ぜひ、この機会を活用してください!